私の生まれ故郷奄美大島シリーズ、今日は、内地(奄美では鹿児島本土以北の日本をこう呼びます)から奄美への交通手段についてお話します。
内地と言っても私が住んでいるのは東京なので、東京限定でお伝えします、お許しを。
奄美へ行く手段は、飛行機、船、電車、車といろいろあるわけですが、車は個人の自由、電車はちょっと現実的ではないということで、飛行機と船についてご紹介します。
①飛行機
実は、東京⇔奄美間は、直行便が飛んでいるのですねぇ。びっくりでしょ。奄美空港、ちゃんとジェット機の発着ができるんですよ〜。
しかも、航空会社も2社!2社ですよ、2社! JALとPeachです。
JALはずっと飛んでいます。サービスが良いのは嬉しいですが、いかんせん運賃が高いですよね。だから、「奄美は遠かった!」
それが数年前にバニラエアが就航してくれてから、様変わりしました。料金が安くなったので、心情的に「奄美がとっても近くなり、すごく嬉しい!」
バニラエアは、その後Peachと合併してPeachとなりました。
飛行時間は、片道2時間半程度。新聞でも読んでいればすぐに着いてしまう程度の時間です。直行便は1日1便。
直行便ではなく、鹿児島で乗り換えるという手段もあります。直行便より少々時間はかかりますが、鹿児島行きは一日何便も飛んでいるので、柔軟にプランを立てることができます。
② 船
東京の有明ふ頭から大型フェリー(5000トンクラス)が就航しています。奄美列島の島々に就けてからそのまま沖縄まで行くので大型なのですね。
※調べてみたら、今は東京からのフェリーは運航していないようです(もしも違ったらごめんなさい)。したがって以下は、私が学生時代の話です。
お金がなくて時間だけはあった学生時代は、帰省はもっぱら船でした。奄美までたったの5000円、ありがたいですね〜!
有明ふ頭を夕方出航します。翌日は丸々1日船の上で過ごし、さらに一晩寝て朝奄美に着きます。つまり、2晩かかるわけです。大きな船なのでそんなに揺れないですが、それでも、もしも船酔いしてしまったら大変です。2晩ずっと苦しみ続けるのですから、地獄の責め苦にも等しいですね。
お金のない私は、もちろん一番安い2等客室です。薄いカーペットを敷いただけのだだっ広い空間があり、そこに枕と毛布だけでざこ寝します。他人がすぐ横に寝ていて、寝返りすら打てません。プライバシーも何もなく、よくぞ痴漢などの問題が発生しなかったものだと思います。
船は大きいですが、それはフェリーだからであって、人間向けの娯楽は何もありません。新聞はもちろん届かないし、テレビだってちょっと陸地から離れたらもう電波が届きません。本を読もうにも船酔いしちゃ困るということで、処置なしです。ひたすら退屈に堪えるのもなかなかツライものですよ。
あまりにヒマなので、知らない人と仲良くなり、ずっとトランプをして遊んだりしたことがありました。とっても良い思い出です。
甲板に出ると、当然ですが、周囲はすべて海です。ときどき、トビウオが跳ねるんです。跳ねるというか、ずっと空を飛んでしばらく船と並走したりします。
たまに、都会のビキニギャルが寝そべってお肌を焼いている光景にもお目にかかれます。当時の私は血気盛んな若者ですから、いやいや、鼻血ものでしたよ・・・。
夜になると、満天の星空。美しいことこの上ないです。ああいう瞬間って、「生まれて来て良かった、神様、生かしてくれてありがとう!」という気分になりますね。
若さだけしかなかったあの時代、振り返るとほろ苦い思い出でいっぱいです。