賃金規程

「賃金規程」についての注意点をご説明します。

賃金規程

手当は、何を定めても良い。

基本給はともかくとして、通勤手当、住宅手当、家族手当等のいわゆる「手当」について。

 

そもそも、手当の種類とか水準とは、法律で決まっているのでしょうか。

 

実は、一切法に定めはありません。従って、どのような手当を設けるも、または設けないも、完全に企業の自由なのです。

 

これは、利用しない手はないですね。従業員の方は「手当が多い会社は良い会社」と考える傾向がありますので、基本給を多少削ってでも手当を充実させる方が得策です。

割増賃金規定は必ず必要。

「残業代を払いたくないから残業代に関する規定は入れない」という事業主がいますが、ダメです。

 

まず、残業代(正確には、割増賃金、以下、「割増賃金」と称します。)は、就業規則のいわゆる「絶対的必要記載事項」に該当します。「必ず」盛り込まなければならない事項、なのです。

 

さらに、仮に「残業代を払いたくない」との理由で就業規則に記載しなかったとしても、残念ながら無効で、残業をさせた場合は割増賃金を支払わなければなりません。なぜなら、割増賃金について定めている労働基準法が「強行法規」であるからです。強行法規とは、就業規則に定めようが定めまいが強制的に適用される、すなわち、「就業規則に記載しようがすまいが関係なく、残業をさせたら割増賃金を支払わなければならない」ということなのです。

 

法律で決まっている以上仕方のないことなので、観念して、いや、むしろ「きちんとした方が世の印象は良い」という事実をかえりみて、きちんと就業規則に記すようにしましょう。

割増賃金の計算方法(月給制の場合)

割増賃金の計算方法について解説します。

 

まず、割増率については、ご存じですよね。

・時間外労働:2割5分以上

・休日労働:3割5分以上

・深夜労働:2割5分以上

・休日労働+時間外労働:3割5分以上

・休日労働+時間外労働+深夜労働:6割以上

 

※1箇月当たり60時間を超える時間外労働については、2割5分ではなく5割となります(+深夜は7割5分)。⇒中小企業は2023年から。

 

割増賃金(月給制の場合)は、次のように計算します。

〇時間外労働

基本給+諸手当


1箇月平均所定労働時間

×1.25×時間外労働時間数
〇休日労働

基本給+諸手当


1箇月平均所定労働時間

×1.35×時間外労働時間数
〇深夜労働

基本給+諸手当


1箇月平均所定労働時間

×0.25×時間外労働時間数
※諸手当は、次の手当は除いてもかまいません(一律定額でない場合に限ります)。
家族手当、通勤手当、別居手当、子女教育手当、住宅手当、臨時の賃金、1箇月を超える期間ごとの賃金
1箇月平均所定労働時間の計算方法

割増賃金の計算(月給の場合)に用いる1箇月平均所定労働時間の計算方法についてご説明します(時給制の場合は、単純に時給×割増率で計算すればよく、1箇月平均所定労働時間などは使いません)。

 

<1箇月平均所定労働時間>

 割増賃金は、「月の総所定労働時間」で計算するのが基本的な考え方ですが、困ったことに月の平均所定労働時間は毎月異なります。給与計算が複雑になってしまうので、現実には「1箇月平均所定労働時間(所定労働時間の月当たり平均時間)を用いるのが一般的です。計算方法は次の通りです。

(365日(うるう年なら366日)−1年間の休日合計日数)×1日の所定労働時間


12

 

※うるう年かそうでないかによって、また、お正月休みやお盆休みなどの日数の変化によって、1箇月平均所定労働時間は毎年異なる可能性があります

昇給、賞与は、「場合によっては支給しないこともある。」をきちんと入れておく。

昇給や賞与の支払いは会社の義務ではありませんが、行ったり支払ったりする企業は多いと思います。

 

就業規則への盛り込み方には、注意が必要です。たとえば昇給。

「昇給は、毎年4月に行う。」

これで良いでしょうか?

 

原則的にはこれで良いですが、次のように「場合によっては行わない。」旨をきちんと盛り込んでおくことが必要です。

「昇給は毎年4月に行う。ただし、本人の実績や会社の業績等を勘案して行わないこともある。」

 

なぜなら、万が一労使トラブルになった際に、相手側の弁護士や合同労組に突っ込みどころとなってしまうからです。

「就業規則に『昇給する』と書いてあるのに、どうしてしないんですか!!!」

 

就業規則作成・変更の費用相場と失敗しないための注意点はこちら

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