今日は、賃金支払5原則の例外についてお話します。

 

簡単に復習すると「賃金支払5原則」とは次の通りです。

〇通貨払原則

〇直接払原則

〇全額払原則

〇毎月1回以上払原則

〇一定期日払原則

 

では、例外のお話を。

 

〇 通貨払原則

通貨払原則とは、「賃金は現金で支払え!」ということですから、例外は当然「現金以外の手段で支払うもの」を指します。具体的には次の通り。

 

・労働協約で定めた場合

労働協約とは、会社と労働組合との協定書のことです。労働協約に「現物で払ってもいい」と記せば、現物支給が可能になります。該当する代表的なものは通勤定期券。総務の担当者が駅に赴いて社員全員分の定期券を購入し、それをひとりずつに渡す方法です。

「労働協約があればできる」は裏返して言えば「労働協約がなければできない」ということですから、労働組合のない会社では、通勤定期券の現物支給をやってはいけないことになります。

 

・賃金や退職金の口座振り込み

賃金や退職金について本人の同意を得れば、金融機関への振り込みにより支払うことができます。現実的にはこちらの方が原則ですよね。ちなみに、口座は本人名義に限られます。愛人名義はダメですから、念のため。

 

・退職金の小切手払

可能です。

 

〇 直接払原則

直接払原則とは、「賃金は、直接手渡ししなさい」との原則です。例外は次の通り。

 

・口座振り込み

口座振り込みによる支払は、通貨払原則、直接払原則両者の例外となります。

 

・使者に支払うこと

「使者」とは、「その者に渡したならば確実に本人に渡るだろうと推測される者」ということで、具体的には配偶者や子を指します。本人が病気で賃金受け取りに来れない場合などに、家族が代わりに受け取りに来ることなどを想定しています。

支払って良いのは「使者」に限られ、「代理人」はダメです。民法上の法定代理人でもダメですから注意ですね。

 

〇 全額払原則

「賃金から一切控除をしてはいけない」が全額払原則ですから、例外がいろいろあるのは想像がつくと思います。

 

・法律で「控除してもよい」とされている場合

労働保険や社会保険の保険料、所得税などが該当します。

 

・労使協定を結んだ場合

労使協定とは、会社と従業員の代表者との協定書です。労働協約とは違い、労働組合がない場合でも結ぶことができます。具体的には、社宅の家賃や労働組合費などが該当します。

 

〇 毎月1回以上払原則

賃金は、毎月1回以上支払わなければなりません。年俸制の場合でも同じで、たとえば年俸を12で割った額を毎月支払うとか、14で割って2月分は賞与として残りを毎月支払う等しなければなりません。

 

〇 一定期日払原則

「今月は1日、来月は月末に払うよ!」はダメということで、毎月決まった期日に支払わなければなりません(25日払とか月末払とか)。「毎月第4金曜日」といったような定めは1週間単位で前後に揺れ動くので、認められません。

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