今日はハブのお話。
奄美には、ハブがいます。
でも、面白いことに、いる島といない島とがあるんです。
〇いる島
本島、加計呂麻(かけろま)島、請島、与路島、徳之島
〇いない島
喜界島、沖永良部島、与論島
理由は、火山帯があるからとかなんだとかいろいろ言われていますが、本当のところはわからないらしいです。
こちらのページからお借りしました。
私が生まれて育った大島本島には、うじゃうじゃいます。とは言え、何回もお話したように私は名瀬市(今は奄美市)の出身、奄美の中では都会っ子なので、野生のハブにはほぼなじみがありません。もっと田舎の方ではどうなのか、よく知りません。
名瀬には、「ハブセンター」があります。
ハブのはく製やら、ハブに噛まれて切断した人の足のアルコール漬けやらが展示されてて、あまり気持ちの良いものではありません。野生のハブを捕まえて持っていくと、確か1匹3000円で買ってくれるらしいです。
この施設で、昔は、ハブとマングースの戦いをショーという形でやってました。今は動物保護の観点から禁止になったそうですが。
マングースは素早いので、その場ではまず間違いなくマングースが勝つのですが、マングースとてハブの毒に免疫があるわけではないので、どこかを噛まれていて後で死んじゃうこともよくあるそうです。
私が奄美に18年間いて、野生のハブに遭遇したのは2回だけです。
〇 名瀬で山の上に住んでいる親戚のおじいちゃんの家に遊びに行く際に遭遇
今にして思えば、よくあんな時間(夜遅く)にあんな山道を歩いていたものだと思います。子供の私が前を歩き、後ろから母が懐中電灯で照らしていました。
母が、突然叫び声を上げたのです。ビックリした私が足元を見ると、ハブがとぐろを巻いていました(臨戦態勢)。
ただ、母の叫び声にハブも驚いたのか、次の瞬間には草むらに逃げて行ってしまいました。
どうやら私は、ハブの上を超えて歩いていた模様。
ハブは、とぐろを巻かないと攻撃できません。そのため、「2番目の人が危ない」と良く言われます。ハブが人間を感知してとぐろを巻き、2番目の人に飛びかかるという理屈です。
ある意味私は安全圏で、母が見つけなかったら危なかった、ということですね。
〇浜にキャンプに行ったとき、夜中に遭遇
どこの浜だったのかは覚えていませんが、何人かで浜に泊りがけでキャンプに行きました。
私は、夜中もよおして、目が覚めました。ハブのことなど考えもせずに、テントを出て、近くの岩場へ。岩場の上からしーしーやっておりましたら、目の前になにやら動くものが。
月明かりの中で目を凝らしてみると、な、なんと、私のものと同じ形をした生き物がじっとこちらを見ているではありませんか!
もちろん、ハブでございます。とにかく早く逃げたいのですが、残念ながら、一度出始めたおしっこはすぐには止まりません。しーしーしながらしばらくの間ハブと睨めっこをするというなんともシュールな状態。
幸いにしてハブは私に飛びかかることなく、なんとか事なきをえた次第です(大事なところを噛まれていたらどうなっていたのでしょう・・・。)。
今は、各村に血清が整備されたので亡くなる人はほぼいなくなりましたが、当時はもしも噛まれていたら本当に命が危なかったと思います、くわばら、くわばら・・・。