今日は、ぼっとん便所のお話。もちろんこれは奄美に限ったことではありませんが、私の子供の頃の思い出の一つということで。
私の出身地は、奄美の中では都会の名瀬市です。そのため、トイレも、物心ついた頃から水洗でした。
両親の出身地は田舎の平田(へだ)であることは、前にご紹介しました(こちら)。名瀬から平田までは、車で2時間半程度の距離です(当時。今はトンネルがいくつもできて、だいぶ近くなりました)。
両親の出身地であり、かつまた、当時祖母が一人で住んでいたこともあり、私も両親と共にときどき平田に赴いていました。
当然祖母の家に泊まるのですが、トイレが・・・・、そう、ぼっとん便所だったのです!
若い方は見たことないですよね。いや、私だって遭遇したのは、後にも先にも、平田の祖母の家のみですもん。
見た目はまさに写真の通り。ボコッと空いている穴の中の光景は、それはそれはシュールなものでした。
〇大量のウ〇コが底の方でたゆたっている。
〇意外と大きな空間で、かつ、深い。
・大きさ(広さ):トイレの部屋そのものと完全に同じ大きさ。祖母ん家のトイレは写真よりずっと広かったので、下の空間もその分巨大で、恐怖がつのった。
・深さ:水面(って言うんですか?)までの距離が結構ある。おそらく1.5m程度。「ぼっとん便所はお釣りが来る」っていうけど、こと祖母ん家のについて言えば、遠すぎてそれはない。
イメージ湧きます?なんだかギシギシいって今にも抜けそうな床の下に巨大な空間があって、底に大量のウ〇コが溜まっている状態です。もしも床が抜けたら・・・、そうでなくても、この穴から落ちたら・・・・、ああ、僕ははかなく命を散らすのね。
という恐怖に常に打ちひしがれておりました。あまりに恐ろしいので、夜は絶対に行かなかったですね。
今は、祖母も亡く、あの家も取り壊されてしまいました。今となっては、良き思い出と言えば良き思い出です・・・。