「働き方改革コンサルタント」に相談すると、「残業禁止にしましょう♪」と気楽に言われることがあります。
どう思います?残業禁止にするだけで残業がなくなって社員皆ハッピー、万事解決になると思います?
まさかあなたはそれほど愚かではないですよね?愚かでないあなたがなぜに愚かなコンサルタントの戯言に耳を傾けるのでしょうか。
いや、残業禁止自体はかまわないし、積極的にやって良いと思います。法的にも禁ずる規定はありませんし、禁止にすれば形式的には残業自体がなくなるわけですから。
必要なことは、残業禁止の制度を入れるだけではなくて、合わせて「仕事の効率化」にも取り組むことです。
だって、考えてもみてください。たとえば、これまで10時間かけてこなしていた仕事があるとして、いきなり会社から「残業禁止!」と言われたからといって、明日から8時間でこなせると思いますか?
人はすぐには変われないのです、絶対にムリに決まってます。じゃあどうするかというと、おおかたの社員の採る方法は、「残り2時間分は放っぽって帰ってしまう」です(それ以外の社員は持ち帰ってこなそうとします。持ち帰り残業が発生しますから、それはそれでまた問題です)。
これでは、会社は無茶苦茶になってしまいます。でも、一部のコンサルタントはそんな当たり前のことを見過ごしているのです。信じられないでしょうが事実です。
「残業禁止」を謳うのに合わせて、日々の仕事の効率を上げることを考えましょう。無駄な時間の削減、文房具や電子機器の買い替え等、やるべきことはたくさんあります。
良いですか?「残業禁止!」と謳うだけで万事うまくいくほど組織は甘くない、そんな当たり前のことにちゃんと気づいてください。あなたの大切な会社は、経営者であるあなたの行動にかかっているのです。
※弊事務所は、ブラック企業の味方は一切致しません!