今日は、「労働契約のあれこれ②」を書こうかと思ったのですが、よく考えたら土曜日です。いや、私自身は土曜日働いても全然OKですが、世は働き方改革の波がうねっている昨今です。一応今日は真面目な話はやめて、余談的なお話をしましょう(結局、書くんかい!)。
テーマは、文章は読者目線で。
今、ある本を読んでいます。そういう意図ではないですが結果的に批判になるので、書名は明かしません。
この本、表紙に、「読むだけでわかるよー」とか「簡単に理解できる」といった美辞麗句というか、「とにかく誰でもすぐに読めておもしろいよー」といった感じのキャッチフレーズが散りばめられています。
「あ、これならきっと楽しく読めるに違いない」と誰でも思うし、私もそういう気持ちで手に取りました。
ところが、実際に読んでみると、いやいや、難しい、難しい。最初の10ページを読んだだけですが、早くも挫折しそうです。
理由は明白。この著者は、読者が読みたいものではなく、自分が書きたいものを書いているから です。
きっと研究者なのでしょう。ご自分が研究して得た知識を、書きたくて書きたくて仕方がない、その気持ちに素直に従っているので、読者目線というものが欠如している のですな。頭のすこぶるよろしい方に多く見られる傾向です。
申し訳ないですが、見開き2ページの中に知らない人の名前が10個も出て来ちゃあ、誰も読む気なんてしませんよ。
表紙の美辞麗句は、おそらく編集者が書いたもので、きっと著者が執筆する前から決まっていたものでしょう。それをそのまま修正することなく載せてしまったので、内容との著しい齟齬が生じてしまったということでしょうね。
今回のお話に登場した書籍であろうが、ビジネス文書であろうが、社内通達であろうが、ここのようなブログであろうが(したがって、自戒も込めてということです)すべて同じですが、
「文章は読み手の立場になって書く」 この教訓をわれわれは改めて心に刻む必要がありそうです。