社長や管理職のあなた、日々部下と接する中で、いろいろとフラストレーションが溜まる場面も多いでしょう。
それでも、なんとかかんとかがんばっている、自分なりに一所懸命やっているというあなたに贈る「すべての人に好かれることはできない」というお話。
いわゆる「管理職の心得」のような本を読んだ。そういった類のセミナーにも行った。会社もお金を出して「管理職研修」に行かせてくれた。
そういった過程の中で学んだことを、すべて現場で実践している。感情的にならないように、不平等にならないように、がんばりすぎてる部下にさらに「がんばれ!」と言わないように。
ほとんどの部下とはおおむねうまくいっている。自分の努力が功を奏しているとの自負もある。
でも、う〜ん、そう、たった一人の部下なのだけど、どうしてもうまくいかない。
彼にだけは、自分が学んだノウハウが一切役に立たない。どんなに真摯な気持ちで接しても、どんなに彼のために良かれと思う形で接しても、どうしてもどうしてもダメ、そう、彼は心を開いてくれないし、どうやら陰で自分の悪口を言ってるらしい。
どうしてだろう、自分の一体何がいけないんだろう・・・、とお悩みのあなた。
もういいんですよ。あなたは精一杯やっています。あらゆる努力を惜しまないあなたを称賛こそすれ、非難する人など、誰もいやしませんよ。
「いや、でも、彼が自分の悪口を・・・」
それはですね、あなたではなく、彼が悪いのです。
いや、実際にどうかは個別に分析しないとわかりませんけど、あなたがそれほど努力されているのであれば、もはや、あなたも少しだけ自分勝手になってもいいと、私は思うのです。
「自分ではなくて悪いのは彼の方だ」と考えたとしても、きっとバチは当たりませんよ。
人にはそれぞれ相性というものがあります。その結果、すべての人に好かれることは不可能なのです。あなたと彼とは相性が悪いのです、もう、それで良いではありませんか。
いや、同じ職場で働く以上、できるだけ気持ちを通じさせる、仲良くするという努力はこれからも必要でしょう。そこを放棄して良いと言っているのではありません。
私が言いたいのは、真面目でステキなあなたが「すべては自分の責任」と抱え込んでしまう必要はないのではないか、ということです。
自分だけが悪いのではない、まずは、そこを認識してください。そして、彼とは相性が悪いだけなのだということにも気づいてください。その上で、相性が悪いなりのつきあい方をすればそれで良いのです。
あまりご自分を責めないでくださいね。